アートと文藝のCafe

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2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

海辺の叙景(つげ義春の「夏」)

つげ義春は、“夏の漫画家” である。 彼の重要な作品、もしくは、作品の中の重要な部分には、必ず「夏」の気配が深く刻印されている。 もちろん彼は、夏ばかりを作品の “舞台” として選んでいるわけではない。 木枯らしの吹く晩秋を描くこともあれば、粉雪の…

さいとうたかお&白土三平

9月24日に亡くなった劇画家のさいとうたかお氏に続き、この10月8日に、白土三平氏が亡くなった。 さいとうたかお84歳。 白土三平89歳。 日をおかず、昭和の劇画界の巨人が相次いで逝去したことになる。 ともに一時代を築きあげた人たちだった。 私は、特に…

映画『拳銃の報酬』

9歳のときに観た「拳銃の報酬」の衝撃 小さい頃、何度か親父に映画に連れていったもらったことがある。 しかし、記憶に残っているのは、この一本しかない。 『拳銃の報酬』(1959年) 私が小学3年生のときのことだ。 映画の原題は、「ODDS AGAINST TOMORROW…

「美の巨人たち」でとりあげられた「ナイトホークス」

昔、土曜日の夜に家にいるときは必ず観ていた番組があった。 テレビ東京『美の巨人たち』(10:00~10:30)。 この番組が改変され、タイトルも変わって『新 美の巨人たち』となったのは、2019年4月6日からだった。 新しくスタートした新番組がどんな内容だ…

エドワード・ホッパー「ナイトホークス」

フィルム・ノワールに影響を与えたエドワード・ホッパー ▲エドワード・ホッパー 「ナイトホークス」(1942年) 「ホッパーの作品はしばしば映画のワンシーンに例えられる」 と、よくいわれる。 特に、この「ナイトホークス(夜ふかしする人々)」という絵は…

史上最も貧しい衆議院選

衆議院選挙が公示され、各党派の政策発表がマスコミで取り上げられるようになった。 それらを見るにつけ、 「なんと貧しい選挙戦か」 と暗澹たる気持ちにならざるを得ない。 与党も野党も、主張する政策の内容が乏しく、しかも基本的な認識に間違いが多い。 …

伊勢海老のおつくりが脱走

緊急事態宣言が解除され、県をまたぐ移動に対する制約も解かれるようになった。 そのため、神奈川県の小田原市までドライブし、所用をこなすついでに、有名な「だるま食堂」で、伊勢海老定食を食べることにした。 それは2年越しの目標であった。 伊勢海老が…

「親ガチャ」という言葉を好む若者の意識

「親ガチャ」という言葉を巷でよく聞くようになった。 主に若い人が使う言葉で、 「自分の親に対する不満」を、 「こんな親のもとに生まれてしまって、ビンボーくじを引いた」 という意味で使う。 “ガチャ” とは、コインを入れて手に入れる自販機の玩具。 取…

『家族ゲーム』という映画の謎

今年(2021年)は、映画監督の森田芳光デビュー40周年、没後10年に当たる。 それにちなんだのかどうか知らないが、この夏テレビのBS放送で、森田監督の代表作ともいえる『家族ゲーム』が再放映されていた。 この映画を最初に見たのは、2011年の暮れ。 まさに…

『飾りじゃないのよ涙は』の衝撃

クラシック J ポップ「飾りじゃないのよ涙は」 こんにちわ。 ディスクジョッキーたぬき がお送りする「クラシック J ポップ」の時間がやってまいりました。 さて、今日は、1984年に中森明菜さんがヒットさせた『飾りじゃないのよ涙は』を取り上げてみようと…

自分にとって最高のドライブ音楽は「ジェシカ」

オールマン・ブラザーズ・バンドの 「ジェシカ」 ※ 2020年の1月にUPしたものを多少改稿して再録 オールマン・ブラザーズ・バンド(写真上)の音を最初に聞いたのは、ラジオのFM放送だったが、あるいはFENだったか。 放送局も番組名も忘れてしまったが、曲名…