緊急事態宣言が解除され、県をまたぐ移動に対する制約も解かれるようになった。
そのため、神奈川県の小田原市までドライブし、所用をこなすついでに、有名な「だるま食堂」で、伊勢海老定食を食べることにした。
それは2年越しの目標であった。
伊勢海老が出回る季節というのは、8月頃から10月上旬までといわれている。
だから、昨年の秋もその時期を狙って、「だるま食堂」を目指した。
しかし、そのときは、9月中に行ったにもかかわらず、「今期はすでに完売」とのこと。
「う~ん、残念 … 」と、悔しい思いをした。
今回は事前に問い合わせをした。
店のスタッフがいうには、予約はできないが、お昼ごろまで着けば、おそらく食べられるだろう、とのこと。
朝食を7時頃に終え、お腹を空かせた状態で、11時の開店直後に店に入った。
伊勢海老定食は4.500円。(単品では3.300円)
なにしろ2年越しの目標だったので、カミさんともども、ここは奮発して、伊勢海老定食を2人前注文した。
しかし、そこで事件が起こった。
皿に盛られた伊勢海老が動き出したのだ。
ヒゲがぴくぴくと動くぐらいなら、まだいい。
しかし、この日は、足まで動き出し、カミさんの見ている前で、皿から逃れてテーブルに脱走し始めたのだ。
まぁ、それだけ新鮮なネタであったといえば、それで終わる話で、私などは元気な伊勢海老を見て大感激したのだが、臆病なカミさんは違った。
「きゃぁー!」
というカミさんの絶叫に、店内騒然。
怖がったカミさんは、もう刺身に調理された部分ですら食べられないという。
そこで仕方なく、… というか、ありがたく2人前の伊勢海老のおつくりをいただくことになったのだが、まぁ、とにかくおいしいこと。
皿から逃げだすくらい元気な海老であったため、その身がコリコリと引きしまって歯ごたえ十分。
思わず、御飯をおかわりしてしまった。
食べ終わった後の頭の部分は味噌汁にしてもらった。
もう動くこともなかったので、ようやくカミさんも食べることができた。
これもうまかった。
ここで一首。
伊勢海老のつくりが皿を脱走す カミさん叫び店内騒然