アートと文藝のCafe

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69歳ブロガーの未来予想図

今週のお題 「私の未来予想図」

 

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  「未来予想図」ったって、あ~た
 わしゃ、あとほんの少しで69歳になるんじゃよ。
 「来年、5年後、10年後、どんな生き方を選んでいるでしょう」とか言われたってなぁ、来年70歳。10年後は80歳じゃ。
 そういう人間に「未来」を問われても、はぁ 、なんて答えたらいいんかのぉ

 

 まぁ、なんだな。
 「未来予想図」というようなお題が登場するってこと自体、「はてなブログ」というのは、若い人によって運営されており、記事を投稿する人も若者が中心ということなんじゃな。

 

 わしゃな、この「はてな」に入れてもらってちょうど1ヵ月になるんじゃ。
 それまでほかのブログでほそぼそと記事を書いておったんじゃが、そこがだいぶさびれてきてな。
 そんで、にぎやかな方がいいじゃろう思うて、こっちにも顔を出すようになったんじゃが、まぁ、こっちに来てびっくりじゃ。

 

 元いたブログの中を泳いでいたのは、ドジョウやオタマジャクシのたぐいじゃったが、こっちへ来たら、生きのいいタイやヒラメの舞い踊りじゃ。

 

 しばらくの間は、記事を書きよる人々のいろんな文章をじっと眺めておったが、最後までよぉ読まんうちに、あっという間に新しいのが出てきよる。
 あまりにもみんなの動きが早いので、最初はもう生きた心地がせんかったわ。

 「はてな」というのは大都会なんじゃなぁ。
 大勢の人が一歩たりとも止まらずに動きよる。
 東京でいえば、渋谷とか新橋みたいなもんなんじゃろな。

 
 でも、わしのジジイブログにも好奇心の強い若者たちが少しずつ顔を覗かせてくれるようになってな。
 ぽつりぽつりと☆マークやらブックマークをつけてくれるようになったんじゃが、それはとてもありがたいことだと思うけど、お越しいただいた方々の記事を読みにいっても、正直あんまりよぉ分からんのじゃよ。

 

 言葉がの、
 「EC2インスタンスをTerraformで作成した時の雑記
 「Bravelandは、ターン制で対決するバトルストラテジーゲーム
 「エルフーンGXに続き発表されたドンカラスGXについて解説


 とか書かれても、ちちんぷいぷいなんじゃ。
 特に外国文字のところなんぞは意味も分からんが、読み方すら分からん。

 

 いっぽう、わしの書いているブログというのは、 なんじゃろ 17世紀のフランス絵画はどうじゃとか、日本の戦後文学はどうじゃとか、1960年代のハリウッド映画はどうじゃとか古いもんばっかでな。これじゃ「はてな」の読者の興味をひかんだろうなぁ とずいぶん悩んだもんじゃった。

 

 しかし、そのうち一つ気づいたことがあるんよ。
 それは、新しい言葉を使う若い人たちのブログを読むと、なんだか悩んでいる人もけっこういるってことなんじゃね。
 
 どうしてそれが分かるかって?
 
 「人」というのはな、悩みを抱えているときほど、他人に対して、「元気を出せや」と言いたくなるものなんじゃよ。

 「失恋で落ち込むことほどバカバカしいことはない」
 「生きることに前向きに向かい合おう」
 「悩みは成長を促進するうえで必要なものだ」
 とかね。

 

 そういう記事を書いている人が多いということは、やっぱり若いがゆえに悩んでいるんだなぁ と思ったわけよ。
 そのような励ましの言葉は、ヨソの人に言っているんじゃなくて、自分自身に向けられた言葉なんじゃね。
 つまり、「ヨソ様に教えを垂れてやる」という書き方で、自分自身を励ましておるんじゃね。

 

 そう思ったとき、ようやくわしにも「未来予想図」というようなものが頭に浮かんだのよ。
 そうじゃ! わしはそういう若い方々に、むしろ一生懸命、古典絵画の見方や、昔の映画の鑑賞法、古い小説などを紹介していこう思ったわけよ。

  

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 昔の人たちが残した、そういう古い芸術とか文学などというものにはな、必ず「若いころの悩み」を解決するための秘訣がいっぱい詰まっているもんじゃ。
 つまりな、「人間というのは何なのか?」を考えるヒントが散りばめられているということなんじゃね。

 

 わしゃな、そういう古いもののなかに、今の時代と同じ問題が潜んでいることをもっとはっきり訴えよう思っちょる。
 自信喪失も、自分探しも、失恋も、いじめも、不倫も、パワハラも、セクハラも、ストーカーも今に始まったことじゃない。

 

 それは、古代ギリシャ・ローマの時代からな、そして日本の奈良時代平安時代からすでにあったことなんじゃね。

 
 そういうものを見つけて、「ほら昔の人も悩んでおったよ」と若い人たちに。そぉっとな、あんまりしつこいと嫌われるから、 小さな声で教えてあげたいんじゃよ。
 それがわしのこれからの課題。
 わしの「未来予想図」ってのは、そんなところかいな。