アートと文藝のCafe

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人の嗜好は生まれる3ヶ月前に決まる

 PCが相変わらず不調で、なかなかブログを更新する条件が整わなかった。

 

 具体的な症例としては、まず起動するのに、そうとうな時間がかかるようになった。
 下手すると、初期画面が現れるまでに、20分以上かかることもあった。

 

 次に、アプリの作動が安定しない。
 マウスを当てて動かそうとすると、フリーズしてしまうのだ。

 

 運よくインターネットにつながったときは、PC不調の情報を取得してトライしてみた。

 それがうまくいくと、一時的に正常に機能することもあったが、一度シャットダウンすると、次に起動するときに、また同じ状況を繰り返す。

 

 結局、ハードディスク容量の限界が近づいてきたのだろうと気づいた。
 
 そこで、ローカルディスクに溜め込んでいた画像データを古い順から消してみた。
 画像容量の多いデータを2000個ほど削除してみると、少しだけサクサクと動き始めた。
  
 それで少し様子を見ることにした。

 

 で、久しぶりにブログの更新である。

 

 いつのまにか、盛夏になっていた。
  
 世界はコロナ禍でたいへんな状況になっているが、個人的に夏が好きであることにはかわりない。 

 

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 年をとり、夏を乗り切るような体力も失せてきているというのに、相変わらず「燃えるような夏」が好きだ。

 

 もちろん、誰にでも好きな季節というものがあるはずだ。

 

 一説によると、その人にとって「好きな季節」というのは、誕生日からだいたい3ヶ月ぐらい後の季節であるらしい。

 

 つまり、7月生まれの人は10月頃。
 12月生まれの人は3月頃。
  
 それには理由がある。

 

 人間が母親の胎内から外に出るということは、どうやら想像を絶する苦痛を味わうことになるらしいのだ。

 

 それはそうだ。
 最も適切な温度に守られ、栄養は自動的に供給され、この世で最高の生存環境を整えられた “母胎” で暮らしていれば、そういう環境から切り離される「出産」は、人間が「世間の過酷さ」を知る最初の体験となるわけだから。

 

 ま、そうはいっても、赤ん坊もシャバの空気を吸っているうちに、徐々に新しい世界になじんでいく。
 不安と不快に満たされた周りの環境を脱し、次第に周囲に適合しようとし始める。

 

 その慣れるまでの期間がだいたい3ヶ月だという。

 

 3ヶ月経つと、乳幼児にも、自分を包んでいる空気感や窓からこぼれる光などがようやく意識されるようになり、子供の心身に深く刻印される。

 

 つまり人間にとって、生後3ヶ月ぐらいに感じた世界というものは、その人間が、最初に知覚した「世界」なのだ。
  
 最初に知覚した「世界」は、一生を左右する。
 それは、自分を生んだふるさとであり、死するときに還るべきところでもある。

 

 そして、そのとき自分の周りを包んでいた「季節」は、その人間の感受性の原点ともなりうる印象深い季節となる。

 

 私の「夏好き」は、生まれが4月28日であることから来るものだといえる。

 

 その3ヶ月後といえば、7月28日。
 盛夏だ。


 だから、夏は、これまで自分にとっていちばん幸せな季節だった。

 

 ただ、今回だけはコロナのせいで、たいへんな夏になってしまった。