アートと文藝のCafe

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文芸

三島由紀夫 ふたつの謎

文芸批評 大澤真幸(おおさわ・まさち)氏の『三島由紀夫 ふたつの謎』(2018年11月初版)を読んだ。 「謎」というタイトルが付けられているように、これは “謎解き” の本である。 三島由紀夫は、なぜ自衛隊駐屯地に押し入り、その場で「切腹」するという時…

種村弘『ぼくの短歌ノート』についてのノート

文芸批評 穂村弘さん(写真下)の書いた『ぼくの短歌ノート』(講談社)という本が読み終わらない。 購入してから、もう半年以上経っている。 デイパックのなかに詰め込んで、外に出るときは必ず持ち歩ているというのに、なかなか読了できないのだ。 それは…

月天心貧しき町を通りけり

絵画・文芸批評 与謝蕪村(よさ・ぶそん)の有名な俳句の一つに、 「月天心(つきてんしん)貧しき町を 通りけり」 という句がある。 「月が、空の真ん中(天心)に輝いている貧しい町を、いま私は通り過ぎようとしている」 という意味だ。 「つきてんしん」…