アートと文藝のCafe

アート、文芸、映画、音楽などを気楽に語れるCafe です。ぜひお立ち寄りを。

エッセイ

パンデミック後の世界はどうなっているのか?

前回の記事で取り上げた『パンデミックが変える世界 ~歴史から何を学ぶか~』(NHK Eテレ)という番組は、それなりに反響があったようだ。 私のブログ以外にも、ネットでこの番組を採り上げたサイトがいくつもあり、それぞれ好意的に評価していた。 テレビ…

パンデミックが変える世界

パンデミック(世界的流行)となったコロナウイルスは、人類に何を教えているのか? 自分でもいやになっちゃうんだけど、コロナウイルスの報道から目が離せない。 その理由は、(大げさにいえば)今回のコロナショックが、いったい人類にとって何を意味する…

コロナウイルスによって人間の動物化が始まる

新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に与える影響が深刻化している。 日本でも、政府や自治体が呼びかける「週末の外出自粛」という通達によって、居酒屋やバー、クラブといった接客をともなうサービス業が壊滅的打撃を受けている。 多くの人が、「早く…

独りでいることへの耐性が必要な時代

無意味な論争 コロナウイルスの感染率が激増している状態を反映して、無益な対立が広まっている。 “世代間対立” といわれるもの。 「国家的緊急時だというのに、お花見や卒業旅行などに出かける若者が多いのはけしからん」 というシニア世代に対し、 「若者…

バーチャルリアリティーの時代こそキャンプだ

コロナは世界のグローバル化によって広まった 新型コロナウイルスが世界的に蔓延している状況をみると、これほどまでに “世界のグローバル化” が進んでいたのか、という証拠を改めて突き付けられたような気分にな る。 コロナウイルスは人と人の接触によって…

全共闘運動はまだ総括されていない

いまだに沈黙を守る元・全共闘の活動家たち 50年ほど前、全国の大学で勃発し、その後政治闘争として街頭に広がった “全共闘運動” とは何であったのか。 それは、いまだに総括されていない。 強圧的な国家権力に対する学生たちの「反抗」であったのか。 資本…

コロナウイルスで消費スタイルが変わった

世界規模で蔓延しているコロナウイルスの感染が終息する気配がまったく見えない。 いつまで続くのか。 あるいは今後、さらなる予想を覆すような猛威が迫ってくるのか。 未知のウイルスのため、専門家にもそれが分からない。 ただ、はっきりいえることは、こ…

刺青という劇的表現

名古屋のキャンピングカーショーを取材に行くとき、必ず泊まっていたのが、三重県桑名市にあった「オートレストラン長島」(写真下)だった。 残念なことに、2017年に閉館になってしまったが、名古屋のショーが終わった夜は、自分のキャンピングカーでここに…

印象に残る人、印象に残った言葉

もう5年ぐらい前の話だ。 NHKで、終戦からバブル崩壊までの70年の歴史を追った特番が企画されたことがあった。 タイトルは忘れたが、“戦後70年を振り返る” という言葉が入っていたような気がする。 そのとき、NHKが保存していた1945年から1990年までの実写…

人類はなぜネズミを可愛いと思うのか?

今年の干支は「子(ネズミ)」である。 ネズミがなぜ干支の動物に選ばれているかは諸説あるらしいが、一つは、「子供をどんどん産んで数を増やす」という特性から、「子孫繁栄」の象徴とされるらしいからだ。 しかし、歴史的にみると、ネズミが個体数を増や…

ラグビーがスポーツから文化になった

日本代表がベストエイトまで勝ち進み、南アフリカと決勝トーナメントを戦ったワールドカップラグビーだったが、惜しくも敗れ、日本列島を襲った約1ヶ月のラグビーフィーバーも幕を閉じた。 それでも、日本代表の偉業をたたえるマスコミ報道の熱は冷めない。…

眠りが忍び寄る

仕事中にパソコンを見ているときも、居間でテレビを観ているときも、突然こっくりと居眠りをする私である。 もちろん、すぐに目が醒める。 しかし、いつのまにか、再びうつらうつらしている。 年をとるということは、生活の中に、「眠り」が忍び寄ってくる回…

日本人の心を劇的に変えた「平成」

今週のお題「平成を振り返る」 昭和的な幸福感と決別した時代 平成という時代は、一言でいうと、世界経済のグローバル化に翻弄され、昭和の時代に日本が蓄えたさまざまな資産をすべて喪失した時代だったといえる。 劇作家の宮沢章夫によると、 「(平成は)…

平成最後に「場末」を眺める

「場末」って、好きだ。 BASUE …… 今、この言葉はどれほどまで機能しているんだろうか。 ひょっとして、もう「死語」なのかな。 若い人は、もうこういう言葉を知らないんじゃないか? 「街の中でも、目抜き通りから少し外れた、さびれた場所」 … っていうよ…

占い師の裏話 

自分は占いを信じるタイプか? そう自分自身に問うてみると、若いときは、けっこう占いの結果にこだわる人間だった。 受験の失敗、失恋 … 。 先行きに暗雲が立ち込めてくるようなときは、雑誌の片隅に掲載された星占いの結果ですら、ものすごく重要なメッセ…

「コミュ力」という言葉の軽さ  

前回のブログで、 「平成という時代は、コスパ思想が席巻した時代だった」 という内容の記事を書いたが、実はもうひとつ、「平成」の精神風景を語るときに無視できない概念がある。 それが、「コミュ力」という言葉だ。 平成という時代は、老いも若きも「コ…

コスパ思想で始まり、そして終わった「平成」

新しい元号が発表になって、いよいよ「平成」という時代も、あと1ヵ月を切るようになったが、そのせいか、テレビなどでは「平成」という時代を事件や歌で振り返る番組が増えた。 「平成」とはどんな時代であったか? 私が思うに、「平成」という時代は、“コ…

人は誰も自分の記憶の古層にはたどりつけない

すべての人間は、「自分は橋のたもとで拾われた子どもではないか?」という疑問を解消することはできない。 両親の温かい愛に包まれた幸せな幼年時代。 そのような記憶があったとしても、それははたして本当の記憶なのだろうか。 1982年に公開された『ブレー…

春の夜風

春の夜風は、なまめかしい。 なまめかしい、とは「艶かしい」と書く。 女性の性的な魅力を表現するときに使われる言葉だ。 「色っぽい」の同義語として使われることが多い。 しかし、春の夜風にまぎれ込む「なまめかしさ」には、もっと根源的な、生きること…

OLDMAN

OLD MAN オールドマン 午後のスタンドカフェで、ぽつねんと、外の景色を見ている老人がいた。 喫煙席だった。 人がまばらに座った客席から、いく筋かの紫煙がのぼっていた。 老人はタバコを吸わないようだ。 喫煙席には、間違えて入ってきたのかもしれない。…

きゃっと叫んでろくろ首

思い出したくもない「思い出」というものがある。 自分の恥部を人前にさらけ出してしまったような体験。 そのときの情景を思い出すだけで、穴があったら入りたくなってしまうような記憶。 そういうのって、あるよね。 特に、自分がまだ若くて未熟だった時代…

さびしくも美しいラクダのパラダイス

幻の遊園地「白子ラクダの国」 テーマパークというと、誰でも真っ先に浦安の「東京ディズニーランド」や、大阪の「ユニバーサルスタジオ」などを思い浮かべるはずだ。 その二つは、それぞれ人気もあり、集客力もすごい。 ドキドキ、ワクワク、ルンルン。 華…

アートと文藝のCafe

井の頭公園Cafe 『千(せん)』 このブログのタイトルである「アートと文藝のCafe」。 実は、この言葉を思いついた喫茶店が実在する。 散歩コースとして気に入っているエリアの一つに、井の頭線の「井の頭公園駅」(東京都・三鷹市)がある。 その駅前にある…

My Foolish Heart

選ばなかった方の選択肢 人間の不幸は、常に、過去の選ばなかった方の選択肢にこだわるところから生まれる。 「あのとき、ああすれば良かった … 」 という思いは、人間なら誰でも持つ。 選ばなかった方の選択肢は、いつまで経っても “輝かしい可能性” を保持…

ドリアン助川氏の「積極的感受」

エッセイ・人物批評 NHKのEテレで、作家ドリアン助川氏のインタビュー番組(『こころの時代~宗教・人生~』)を偶然観たことがあった。 これがまた、とても印象に残った放送だった。 ドリアン助川氏の肩書は「作家」。 2013年に執筆した小説『あん』がフラ…

AI が地球に君臨するポスト・シンギュラリティの世界

エッセイ・AI 論 「シンギュラリティ」という言葉をよく聞くようになった。 「技術的特異点」と訳す。 原語そのものがむずかしいだけでなく、訳語もむずかしい。 知的レベルが高いことを自慢したがるインテリ好みの言葉に聞こえるが、たぶんこの言葉は、その…

跨線橋を見に行く

エッセイ・日記 跨線橋を見に行った。 コセンキョウ …… 家内にそう言われても、それが何を意味するのか、にわかにイメージが湧かなかった。 「ほら、電車の線路をまたぐ橋 … 」 そう言われて、はじめて呑みこめた。 そういえば、ずっと前から「跨線橋」とい…